「ついつい新しい会社に目移りしてしまって、現在あっという間に30社以上になりました。株価が上昇した銘柄は売ってしまったので今あるのはマイナスになった銘柄ばかりです。けれどもつい新しい会社を買いたくなるのですが、どうすればいいでしょうか。(東京都50代男性自営業)」
これはよくあるご相談です。たくさんの会社を買ってどれかが上がればいいという投資法です。毎日どれかが上がり、どれかが下がりますから変化があって楽しいかもしれません。けれど例えばアメリカ株が急落したりすれば、日本株もつられて安くなります。そうなれば保有株全部がマイナスになってしまいます。ですから、まずはご自身の気持ちが忍耐を超えない程度で投資額を決めることが大切です。マイナスが多くなっている場合は気持ちも弱気になります。もし、株価が下がって日々の生活に影響が出るほど元気がなくなるならばなんのために株式投資を始めたのか分かりません。少しでも資産運用をしたいということで始めたわけですが、相場の悪い時があります。ですから、我慢するときとちょっと欲張るときを冷静につかむことが大切で、いわゆる潮目をつかむこととなります。
よくある相談ですが、ご本人としては心配で仕方ないご相談です。私のボスは、次のことを尋ねます。今までの株式投資でどれだけ利益を上げたのか？損切りをしてやり直したいと本心から思っているのか？戻るのをいつまでも待つ姿勢なのか？などを相談しながら潮目や世界の景気の見通しなどをまじえて真剣に分析します。難しいのはその方の性格が投資法に影響することです。あくまでも、株式投資は中長期で余裕のある資金で、薄利でも利益を積み上げることなどといった基本の基本を一緒に考えていました。解決までは時間がかかる大切な相談のひとつです。